最初に知っておく必要があるのは、さくらサーバとXサーバではWordPressかんたんインストール機能でWordPressのファイルが生成されるディレクトリが違うということです。
さくらサーバはドメインの階層に指定した名前のフォルダを作成し、その中にWordPressのファイルを生成します。さくらサーバの標準設定では、Webサイトのアドレスが「test-site.ne.jp/test/」のようにドメインの後にフォルダ名がつく仕様になっています。
個人的にこの仕様は変えた方がいいと思っています。すぐ上に書いたみたいに、自分の作ったサイトのURLの最後に無駄なものを付けたくないと思うのが普通でしょう。
Xサーバはドメインの階層にWordPressのファイルを生成します(正確にはドメイン内の「public_html」フォルダの中)。Webサイトのアドレスは初期設定で「test-site.ne.jp」のようになります。
上記の通り、さくらサーバとXサーバではファイルの位置関係が異なるため、一部のファイル内容を変更する必要があります。
D1.wp-config.phpの変更
wp-config.phpにはWordPressを動作させるための設定が書かれています。
WordPressは主にphpファイルがデータベースにアクセスして文章などのデータを引っ張ってきて画面に表示しています。wp-config.phpの内容がさくらサーバの時のままだとデータを引っ張ってくることができません。
正しく動作させるためにはwp-config.phpの内容を、手順Cで移転したデータベースに対応させる必要があります。
D2.index.htmlを必要に応じて削除
WordPressでは基本的にトップページを「index.php」で出力しています。しかし「index.html」が存在している場合、そちらを優先して表示してしまうことがあります。
せっかく必要なファイルを正しく移動させたのに、このファイルのせいで表示が上手くいかない…そういう状況に陥った時は上記のファイルを削除しましょう。
念のためバックアップは取っておいた方が良いですが、特に目的がない限り「index.html」は不要です。後で混乱しないように消しておくことをおすすめします。
D3.htaccessファイルの変更
.htaccessファイルというのはWordPressの動作に関係するファイルです。これはさくらサーバからXサーバに移転する場合、変更しなければならないことが多いです。
理由は冒頭に書いた通り、さくらサーバとXサーバではWordPressのファイルの場所が異なるからです。このため、さくらサーバの設定ファイルでドメインの後にフォルダ名が付いている箇所を削る必要があります。
別の方法として、ファイルを編集するのではなく、Xサーバで生成される.htaccessファイルを利用するという手があります。その場合、「index.php」などの場所が正しく設定できているかどうかを確認する必要があります。