現代の平均年収は500万?その手取りと税金を細かく解説!

お金がどこに消えているのか調べる 暮らし
今の世の中、年収500万円は相当優秀です!
これを昔の人が理解するのは難しいかも…

 

自分に関わるお金について、あなたはどれだけ知っていますか?

普段何となく思っていることですが、忙しくて中々しっかり調べる機会がなかったりしますよね。

特にサラリーマンだとよく分かっていなくても問題なく生活することができますし。

ちなみに 2013年度の統計局データによると日本は労働人口のうち87%が被雇用者、つまりサラリーマンです。

年に一度貰える源泉徴収票も見方が良く分からず、控除や社会保険、税金の種類どころか、中には年収○○万というのがどの数字のことなのか自信を持って言えない人もいるんじゃないでしょうか。

一応言っておくと、一番左上に書いてある支払金額が一般に言われる年収のことです。

自分が何も知らないところで勝手にお金が取られている(と感じる)のは正直気持ちのよいものではないですし、いずれは知っておかないと会話で困ることもあります。

私も自分の勉強がてら情報を整理してみたいと思います。

前置き

ここではサラリーマンが会社から自動的に引かれているお金について、代表的な項目別に金額と使われ方をまとめます。

話を分かりやすくするために、2015年あたりにおいて平均とされる給与を貰っている人をシミュレーションします。

途中の計算式およびよくわからない用語はかっとばして、色ペン部分だけ見てもいいと思います。それから、年間1万円程度の誤差は許してください(笑)

対象人物の設定

性別:男

年齢:45歳(2014年時) ←ここ大事、若くはない

職業:卸売メーカー 経理(正規社員、勤続年数13年)

年収:514.4万円(そのうち賞与が80.8万円)

住所:東京都

世帯構成:未婚の一人暮らし

この設定の参考データ元:
国税庁の調査結果(平成26年度)
労働力調査(基本集計) 平成27年(2015年)11月分 (2015年12月25日公表)

代表的な項目

会社から天引きされる代表的な項目は、社会保険料(厚生年金、健康保険料、介護保険料、雇用保険料)、所得税、住民税になります。

社会保険料

年収(給与収入)514.4万円、そのうち賞与が80.8万円だと標準月額報酬は(514.4-80.8)/12=36.13万円となります。これを元に計算すると各項目は以下の通り。

・厚生年金 年間38.5万円
(21等級になるので、36万円×17.828%/2=32,090(月額))
説明:国民年金制度において会社員が払うもの。老齢年金(高齢になった時に受け取れる)、障害年金(障害の状態になった時に受け取れる)、遺族年金(亡くなった時に遺族が受け取れる)の3つの年金を受け取れる。

サラリーマンや公務員の場合は第2号被保険者になるのでこの厚生年金となるが、自営業・学生・無職の場合は第1号被保険者になるので国民年金となる。

・健康保険料 年間21.6万円
(25等級になるので、36万円×9.98%/2=17,964(月額))
説明:日本の国民皆保険制度で、相互扶助の精神のもとに、病気やけがに備えて収入に応じた保険料を徴収して、医療サービスを受けたときに保険から医療機関に医療費を払うためのもの。

・介護保険料 年間3.4万円
(25等級になるので、36万円×1.58%/2=2,844(月額))
説明:サラリーマンの場合、40~64歳の人が払う。40歳以上の人全員で保険料を払い、いざ介護が必要になった時、介護をする家族の経済・体力・心の負担を軽くして支えあうために使われる。

・雇用保険料 年間2.2万円
(36.13万円×0.5%=1,807(月額))
説明:雇用の安定化、労働環境の整備、再就職の促進及び未就業者のサポートなどに使われる。ハローワークなどと関係が深い。

※上記の社会保険料は給与におけるものです。賞与80.8万円における金額も同様に計算すると、
・厚生年金  7.2万円
・健康保険料 4万円
・介護保険料 0.6万円
・雇用保険料 0.4万円
となります。

この人物が年間に支払っている社会保険料の合計は77.9万円になります。

所得税

年収(給与収入)514万円のサラリーマンだと、給与所得は357.2万円となります。これを元に計算すると各項目は以下の通りとなります。

給与収入:514万円

給与所得:357.2万円(給与所得控除:156.8万円)

各種控除:基礎控除38万円+社会保険料77.9万円=115.9万円

課税所得:給与所得357.2万円-各種控除115.9万円=241.3万円

課税所得が195万円~330万円なので、税率10%、控除額9.75万円になるので、 この人物の所得税は14.38万円(=241.3万円×10%-9.75万円)になります。

所得税の説明:個人の所得に対してかかる国税(国に払う税金)。所得が多いほど金額も高くなる。国税の中でも法人税とならんで非常に重要な財源。収入が一定以下であれば0円となる。

住民税

所得税と共通点の多い住民税も、同様に計算します。

給与所得:357.2万円

各種控除:基礎控除33万円+社会保険料77.9万円=110.9万円

課税所得:給与所得357.2万円-各種控除110.9万円=246.3万円

調整控除:0.25万円

均等割:0.4万円

所得割:課税所得246.3万円×0.1=24.63万円

この人物の住民税は24.48万円(=均等割0.4万円+所得割24.63万円-調整控除0.25万円)になります。

住民税の説明:住所地の都道府県と市区町村に納める、2つの地方税を合計したもの。所得税と同様に所得が高いほど金額も高くなる。所得税と共通点が多いが、控除などで差がある。課税所得が一定以下であれば0円となる。

計算結果

年収が514.4万円の場合は、

社会保険料:77.9万円

(厚生年金45.7万、健康保険25.6万、介護保険4万、雇用保険2.6万)

所得税:14.38万円

住民税:24.48万円

手取り:397.6万円

年収514.4万円であれば、手取りはおよそ397.6万円になります。

調べてみた感想

まず 多くの人が思う感想として、平均収入ってこんなに高いの!?というのがあるかと思います。

私もそう思います。

これは46~55歳の会社員の給料が高くて、平均を押し上げているからです。

実際には今の若い人はそんなに貰っていません。

男性と女性でもかなり違います。

男女合わせた場合だと年収は414万円になります。

さらに地域格差もあります。

 

30前後の男性で年収400万(手取りじゃないよ)なら普通です。

「年収600万以下の男とは付き合えない」みたいな事をいう女性がいらっしゃいますが、世の中が全く見えていません。

きっと鏡に映る自分の顔も見えてない。

収入に対して、社会保険料・所得税・住民税などで23%ほど収入から引かれていますが、厚生年金は将来自分に返ってくる(全額かは不明ですが)ものです。

健康保険料は病院などで医療サービスを受けるために必要なものです。

所得税・住民税は自分たちが生活している社会を成立させるために必要な税金です。

このように 税金の項目と金額、使用用途を知っておくことは、ただ単に「税金高いわー」と嘆くだけよりも遥かに建設的ですよね。

参考までに、年収などで引かれる額も変わりますが、年収400万だと20~22%くらいで、年収1000万だと25~27%くらいです。

つまり大抵の人は年収の75%以上が手元に残ります。

引かれるお金が何のために使われるか、自分にどう影響があるのかを知ることで、その金額の見え方が変わるかと思います。

ちなみに途中の計算式にはしょっちゅう控除という用語が登場していますが、これが税金を安くする上で非常に重要なものになります。

控除とは、税金の対象を減らす数字と考えることができます。

扶養家族がいたり生命保険に入っていたり住宅ローンがあったりすると控除が大きくなり、税金の対象金額(課税所得)が減るわけです。

やっている人はこうやって控除を増やして取られる税金を減らしています。ああ恐ろしい。

ただし、控除額がそのまま税金から引かれるわけじゃないことは注意してください。

 

そして控除の話のついでにもう一つだけ。

控除額は家族関係の額が大きく設定されています。

要するに家族が多いと控除が大きくなり、税金が安くなりやすい。

家族がいると一人に比べて断然お金が必要になるのでこのような減税の仕組みは大事だと思います。

こういった所得税・住民税のシミュレーションをする場合は大抵、サラリーマンの旦那、年収103万円以下の妻、子供2人のような設定が選ばれがちです。

ただし今は昔に比べて少子高齢化が進み、独身率・離婚率が上昇しています。

だから今回は45歳独身の男性ということでシミュレーションをしました。

非常に便利な計算ツール

まとめ

  • 年収から引かれているのは 主に社会保険料(厚生年金、健康保険など)、所得税、住民税
  • 結果として 手取りは年収の75%~80%程度になる(高給取りは除く)
  • 同じ年収でも人によって控除額が変わり、控除が増えるほど税金が安くなる
  • 若い人は全体の平均年収ではなく年齢別の平均年収を見た方が心が安らぐ