WordPressはざっくり言うと、データファイル群とデータベースに分けられます。ここではデータベースについて説明しています。
データベースにはWordPressで作られたサイトの文章や画像のリンク先、各種設定などの情報が含まれます。
データベースはテキストを基本としたデータの集まりなのでファイルではありませんが特定の形式で出力することで、ファイルとして扱うことも可能です。こうすれば、データベースを別の環境に移すことができます。
C1.移転先でデータベース、アカウントを作成
引っ越し先レンタルサーバでデータベースを利用するためにはデータベースの作成とアカウントの作成が必要になります。
最近のレンタルサーバはWordPressの簡単インストール機能があることが多く、この機能によって自動的にデータベースが作成されます。しかし今回は移転のため、自分でデータベースを作成する必要があります。
サーバパネルのMySQL設定のページに移動してデータベースの作成と、アカウントの作成を行います。
C2.移転元のデータベースをSQLファイルへエクスポート
移転元(ここではさくらサーバ)でデータベースの情報をSQLファイル化します。
移転元のサーバパネルのデータベースのページに移動して、ファイルのエクスポートを選択します。そこでデータベースの情報がSQLファイルとして出力されるので、自分のパソコンにダウンロードします。
C2補足.SQLファイルの内容を置換(必要な場合のみ)
データベースの中身にはディレクトリの文字列が何カ所も含まれています。
移転することによってディレクトリ構造が変わる場合、画像のリンク先も変わるので、古い情報のままだとリンク先が存在せずに画像が表示されない等の問題が発生します。このディレクトリ構造はさくらサーバとXサーバで異なります。
【D.一部ファイルの設定変更】で説明しています。
これに対応するために、データベースの情報を書き換えます。書き換えの対象はSQLファイルです。
ファイルを「Microsoft SQL Server Management Studio」などで開きます。このソフトだと起動時にデータベースエンジンへの接続を求められますが、SQLファイルの中身を編集するだけなので、キャンセルしても問題ありません。
SQLファイルが編集できるなら、他のソフトでも大丈夫です。レンタルサーバが提供している機能でデータベースを編集することも可能ですが、自分のパソコン上でSQLファイルを編集した方が早くて多機能、置換の対象確認や結果が分かりやすいのでおすすめです。
置換についてはソフトごとに方法が若干異なりますが、メニューから検索や置換を選択して、書き換える対象の文字列と、書き換える文字列を入力することで置換できます。
C3.移転先でSQLファイルからデータをインポート
移転先(ここではXサーバ)のサーバパネルのデータベースのページに移動して、作っておいたデータベースを選択します。
そこからデータのインポートを選び、先ほどダウンロードしたSQLファイルを選択します。これで移転元のデータが新しいデータベースに移ります。